ハリル監督もお手上げ 誰も治せない日本代表の“致命的欠陥”
■ナイーブ過ぎる日本人選手を監督も嘆く
1年前のブラジルW杯1次リーグ。ザッケローニ監督率いる日本は2戦目でギリシャと対戦した。前半38分でギリシャが退場者を出し、日本は10人のギリシャを攻め続けた。しかし、決定力不足をさらけ出してスコアレスドローに終わった。 今年1月のアジアカップ準々決勝。日本はUAEを圧倒しながら、1─1のまま延長戦でも決着がつかず、最後はPK戦を5─4で落としてベスト8止まりだった。
ギリシャとUAE相手の引き分けは、かの国との力関係を考えれば、まだ「引き分けも致し方ない」と言える。しかしながら、シンガポールはギリシャではないし、UAEと比べてもチーム力の低さは歴然としている。 やはりシンガポール相手の引き分けは、許されないコトなのである。
「監督が誰だろうが、戦術がどう変わろうが、実際にサッカーをやるのは選手です。その選手たちが、W杯予選ということでナーバスになり過ぎていた。シュート場面になると香川は力み、岡崎はコースを狙うのか、それとも力任せに叩き込むのか、中途半端だった。FW本田はプレーから余裕が感じられなかった。サイドアタッカーのFW宇佐美、FW原口、FW武藤は、もっと強引にドリブル突破を図って、FKやPKを狙ってもよかった。ハーフタイムにハリルホジッチ監督は『FKが少な過ぎる』と選手に話している。なのに試合を通して“仕掛けていく”ことを恐れているようなプレーに終始してしまった。すべての面でチーム全体が不完全燃焼でした」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)