リオ五輪で復活のゴルフ “異例”の全米OPで加速する「再除外」
「試合時間を短縮したり、エキサイティングな試合を演出するため、IOCは各競技団体に注文を出し、応じない競技はレスリングのように除外するために動き出す。卓球のシングルス代表が1カ国2人になったのも、強豪の中国が3つのメダルを独占することに対する批判を避けるため、国際卓球連盟が先手を打ったのです」(アマチュア競技担当記者)
ならば、ゴルフが五輪に復活できたのはなぜか。ゴルフライターの吉川英三郎氏がこう語る。
「ゴルフを五輪に復活させる機運が最も高まったのが96年アトランタ五輪の前でした。同じジョージア州にはマスターズが行われているオーガスタナショナルGCがある。テレビ中継のための設備はあるし、会場としては文句がない。当時のアトランタ五輪委員長はオーガスタの幹部だったこともあり、関係者は熱心にロビー活動したが、その頃のオーガスタは閉鎖的で女性メンバーがいなかったことがIOCに嫌われたのです。その後、米国や英国、日本などでゴルフ人口が減り、用品売り上げやゴルフ場建設が頭打ちになった。旧共産国に市場を求める業界と、ウッズなどの人気者が五輪に出れば多くのスポンサーが集まると見たIOCの思惑が一致して復活が決まったのです」