釜本氏がなでしこ澤穂希に“引退勧告” 「後進に道を譲るべき」
W杯決勝は、米国が“地元の利”を生かし、あっと言う間に試合を決めてしまった。
隣国カナダでの開催とあって、スタンドは米国サポーターで埋まった。熱狂的な応援を背に受けた米国は、キックオフと同時に一気呵成に攻め込んできた。思うに米国選手は「難しいシュートを打ってみたら、次々に入ってしまった」といった感覚だったはずだ。
なでしこたちは、優勝した前回ドイツW杯の主力が多く残っていた。経験値の高い選手をそろえながら、前半16分までに4失点を食らい、選手は完全に浮足立ってしまった。局面でのプレーもやや緩慢だった。確かに11年ドイツW杯と比べるとボールへの寄せ、機動力、攻守の切り替えスピードなど「あぁ、4年が経過したんだな」という印象も否めなかった。
しかし、なでしこの選手たちは本当によく頑張った。世代交代が進まなかったことで「選手層が薄い」と言われるが、若手がだらしないというよりも中堅、ベテランに実力者が多く、彼女たちが大きな壁となって立ちはだかり、越えられなかったという側面もある。