日ハム栗山監督 斎藤佑樹を「特別扱い」は巧妙なパワハラか

公開日: 更新日:

 これを企業に置き換えると、巧妙なパワハラにも見える。たとえば使えない社員を上司が冷たく窓際に追いやると、あきらかなイジメと受け取られる。だから、そういう社員にこそ、あえて社内で目立つ役割を与えることで表向きは期待を表明しつつ、実はその社員が派手な失敗を繰り返して精神的に追い込まれることを狙うという、裏の手口がある。かつて「褒め殺し」という冷やかし言葉が流行したことがあったが、これは言わば「期待殺し」だ。さらし者になるぶん、冷やかしよりも殺傷能力が高く、結果的に自主退職を選ぶことも少なくないという。

 もしも栗山監督がそういう「期待殺し」をわざと斎藤に繰り出しているとしたら、なんとまあ恐ろしい人だと思う。入団の経緯を考えると、いくら実力不足とはいえ、球団が斎藤を露骨に冷遇するわけにもいかない。ならば、あえて世間のさらし者にすることで、世論が斎藤に戦力外の烙印を押してくれる、あるいは斎藤本人が限界を悟ることを暗に狙う……というのは私の妄想である。

 ただし、ひとつ計算違いがあるとしたら、それは斎藤の精神力だ。どうも彼はあまり動じていない、それどころか今でも自分は特別だと本気で思っているように見えるときがある。これはもしや天然の一種なのではないか。周囲は冷やかしで持ち上げているのだが、本人は真に受けるから絶妙な嘲笑が生まれる。なんだか狩野英孝みたいだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  2. 2

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  3. 3

    蒔田彩珠は“この役なら変われる”と奮起して「富永蒼」役をゲット

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  1. 6

    40歳目前の綾瀬はるかは"長い春"か…冠番組に映画主演と「決断できない」ジェシーとの関係

  2. 7

    岡田准一が真田広之をライバル視…Netflix超大作時代劇「イクサガミ」での“無茶ぶり”には困惑の声も

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    浜田雅功の休養で暗雲漂う…大阪・関西万博とダウンタウン活動再開の行方

  5. 10

    精神科医・和田秀樹氏が語る「老害」を乗り越える方法