イチロー「メジャー初登板」は来季残留へ“相思相愛”の証し
これで来季も首がつながったともっぱらだ。マーリンズのベテラン外野手イチロー(41)のことだ。
今季のレギュラーシーズン最終戦のフィリーズ戦でメジャー初登板し、1回を2安打1失点。直球の最速は89マイル(約143キロ)ながら、カーブにスライダー、イチローが「スプリットチェンジ」と説明した変化球も披露した。
イチローによれば、今回の登板は約1カ月前にジェニングズ監督から打診されていたそうで「きょうは僕から投げたいと(監督に)声をかけた」という。
マリナーズ時代から、その強肩を買われて歴代の監督が安打製造機の登板を検討してきた。イチローも前向きな姿勢を見せながらも、体への負担、故障リスクから実現しなかった。それが、今回は両者の思惑が一致したようなのだ。
今季のイチローは2割2分9厘と自己最低打率に終わったとはいえ、主力が相次いで故障や不振で離脱する中、チーム最多の153試合に出場。編成トップであるマイケル・ヒル球団本部長が「守備で活躍し、シーズン中盤には生産的な打撃を見せてくれた」と評価した通り「4人目の外野手」として十分な役割を果たした。マーリンズは来季も主砲スタントン右翼手らの控え外野手が必要だ。