弱点克服でジレンマが 日ハム大谷の猛打賞に首脳陣冷や汗
193センチの長身が一塁を駆け抜けた。
19日の西武戦に「5番・DH」で出場した日本ハムの大谷翔平(21)が、今季初の猛打賞。四回に三塁内野安打を打つと、六回に左前打、八回には左翼線二塁打を放った。もっか打率.323だ。
しかし、「打者大谷」が打てば打つほど、首脳陣はヒヤヒヤだ。この日の内野安打は三塁線に打球を飛ばすと、全力疾走。最後は歩幅を大きく広げ、一塁ベースを踏んだ。近年は走っただけでケガをする野手も少なくない。大谷が練習不足とは言わないが、ベースを踏む位置を間違えて足を痛めるケースもある。
そうした懸念は大谷の入団当初からあった。今更言うことではないのかもしれないが、打者として成長を見せた今季は、さらに心配材料が増える。内角攻めだ。
昨季までの大谷なら、それほど心配することはなかった。外角に弱く、落ちる変化球を投げておけば、面白いようにバットがクルクル回っていたからだ。しかし、逆方向を意識するようになった今季は、外角にめっぽう強い。これまで打った2本塁打はいずれも逆方向。うち1本は外角を流し打った。