試合に敗れ号泣の片岡 専門家が涙流すメンタリティー分析
男子ゴルフの中日クラウンズ最終日、単独首位でスタートした片岡大育(27)がプレーオフの末、金庚泰(29)に敗れた。するとホールアウト後に、テレビカメラの前で人目もはばからず泣きだした。
プロは勝負師であり、人前で涙を見せるようでは、精神的に軟弱に見えてしまう。
「自分では一生懸命に戦ったと思い込んでいるから、勝てなかった自分がかわいそうになってしまうのではないか」と、メンタルゴルフコーチの角田陽一氏がこう続ける。
「とはいえプロですから、もっと練習に取り組んで自信をつければ優勝のチャンスは必ず巡ってきます。青木功、尾崎将司、中嶋常幸、あるいは樋口久子、岡本綾子、小林浩美にしても、負けて泣いた姿を見た記憶がありません。だから片岡の涙は驚きであり、理解に苦しみます。プロゴルファーに限らず、今の若い社会人はみなそうでしょう。上司に叱られると、周りが理解してくれないとか言って出社しなくなったり、会社を辞めてしまう。自分の世界に閉じこもって、周りが見えていないのです」
今年のマスターズでは3日目まで首位キープのJ・スピース(22)が最終日、崩れて勝利を逃したが、泣かなかった。