ブラジルに完敗 日本は選手起用も試合運びも“疑問”だらけ
後半に入るとブラジルは明らかにスローダウン。前半シュート0本の日本は、ようやくボールを回せるようになり、MF中島、MF南野にシュートチャンスが巡ってきたが、いずれも決定機と呼べるシロモノではなかった。
ワールドサッカーグラフィック誌・元編集長の中山淳氏がこう言う。
「ブラジルでの合宿から19歳以下代表の4選手が、トレーニングパートナーとして五輪代表に帯同。手倉森監督は後半途中からその中のMF冨安、FW小川を投入した。五輪本大会の初戦ナイジェリア戦が5日後に迫り、登録18選手のコンディションを上げ、コンビネーションを向上させるべきなのにトレーニングパートナーを使う意味があるのだろうか? 試合運びにも疑問が残った。アフリカ予選を首位通過したナイジェリア戦に勝つには、日本は専守防衛から数少ないチャンスを一気のカウンターで攻め込み、ゴールを奪って逃げ切るパターンしかない。例えば俊足FW浅野を後半から投入したが、堅守からカウンターという戦い方をもっとシミュレートすべきだった。しかし、そういった場面はほとんど見られなかった。そもそも守りの主軸の選手である主将のMF遠藤、OA枠選出のCB塩谷、CB植田が1対1などでモロさを露呈した。ブラジル戦で得たものは、非常に少なかった」
ブラジル戦でマイナス面ばかりが際立った手倉森ジャパン。前途多難と言うしかない。