青木功やジャンボと大違い 男子ツアーは勝負師不在の時代

公開日: 更新日:

 川奈ホテルで行われたフジサンケイは尾崎がその年で4勝目とコースを得意にしていた。だが飛ばし屋有利の川奈と違って、三菱ギャラン会場のゴールデンバレーGCは池やクリークだらけで攻めるポイントが限られる。尾崎のような飛ばせばいいというプレースタイルは通用しない。

 だから、青木は暗に「コースマネジメントで勝負しようじゃないか」と即座に切り返して挑戦状を送ったのだ。

 その三菱ギャランで青木は4日間通算1オーバーで優勝し、尾崎は通算4オーバー2位。青木は、してやったりだ。

 大会3日目には上がり18番パー5でドライバーが池につかまった尾崎が、「(こんなコースを)造るアホウに、(プレー)やるアホウ。同じアホウなら刻まにゃ損々」と、青木のプレースタイルに対する当てつけを言ってひんしゅくを買った。それほど悔しかったのだ。

「AONに限らず、昔のプロは闘志むき出しで、たんかを切った。そして口に出したことはちゃんと実行して勝ってみせた。みんな天下を取るためにゴルフをしており勝負師だった。だからツアーが盛り上がったのです。ところが今の日本人プロは2位とか3位狙い。そこそこ稼げばいいというプロでは魅力も感じないでしょう」(前出の宮崎氏)

 アジアナンバーワンを決める大会で日本人プロはカヤの外。昔を懐かしむファンは少なくなかったはずだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動