4回転3本決めた 宇野昌磨が自己ベストでGP2度目の制覇
男子の新鋭が圧巻の演技で今季初戦を制した。
フィギュアスケートのGPシリーズ「スケートアメリカ」(シカゴ)最終日は23日(日本時間24日)、男子フリーを行い、SP1位の宇野昌磨(18=中京大)が全体トップの190.19点をマークし、合計279.34点で優勝。宇野は昨季のフランス杯を制したが、テロの影響でSPのみの実施だったため、両種目を行う通常の大会では初勝利を挙げた。
宇野は今季初戦ながら、相次いで大技を披露した。今年4月に世界で初めて成功させた4回転フリップを難なく決めると、続く4回転トーループも完璧にこなす。後半には4回転トーループ、2回転トーループの連続ジャンプも決めてスタンドの観衆を魅了した。
観衆が固唾をのんで見守る中、実施した終盤の3連続ジャンプの最初のトリプルアクセル(3回転半)で転倒。ノーミスの演技とはならなかったものの、スケーティング技術や表現力が高く評価されて2位以下に10点以上の大差をつけて表彰台の真ん中に立った。
シニア転向2年目のGPシリーズ初戦を制した宇野は「他の人の失敗ではなく、自分の実力を出し切って勝てたのでうれしい」と笑顔を見せた。終盤の転倒については「目指すところは完璧な演技。大きなミスをしたので少し悔しい」と話した。