GP初戦6位の浅田真央 3アクセル解禁どころか引退秒読み
「早く自分の最高のレベルで試合に臨めるようにしたい」
こう話したのが、フィギュアスケート女子の浅田真央(26)だ。
22、23日に米国シカゴで行われたGP(グランプリシリーズ)のスケートアメリカ。今季GP初戦に挑んだ真央だったが、ショートプログラムで5位と出遅れ、フリーでも挽回できず6位に終わり、GPファイナル進出は絶望的だ。
真央は今大会で得意のトリプルアクセル(3回転半)は跳ばず、ジャンプミスを連発。年明けに痛めた左膝の影響で練習不足に陥っており、得意技を回避したという。
昨年5月に1年間の休養から復帰。18年平昌五輪を「最終目標」としている。五輪の選手枠が決まるのは17年の世界選手権(ヘルシンキ)。仮に日本が3枠を確保したとしても、真央がそこに入るのは厳しい。
■世界ランク17位
少女のころに比べて演技力やステップは向上しているとはいえ、近年は体が大きくなり、ジャンプミスが多くなった。ケガの影響で今後も練習時間が取れなければ、五輪選考年となる来シーズンのGP優勝も危うい。代表選考にはGPファイナルの成績や世界ランクも加味される。今の浅田の世界ランクは17位。1位の宮原をはじめ、日本人の中でも4番目だ。難易度の高いジャンプを跳ばず不安定な状況が続けば、一発勝負となる来年の全日本選手権でトリプルアクセルを成功させて優勝するしかない。
佐藤コーチは「少しは改善の方向に針が動いた」とは言うものの、17歳の三原舞依がGPデビュー戦のこの大会でいきなり3位に入るなど、若手の成長も著しい。2カ月後の全日本選手権までには「3回転半ジャンプを跳べるようになりたい」という真央。選手寿命は秒読み段階に入ってきた。