女子レスリング階級刷新 伊調vs沙保里の女王対決実現か
日本のお家芸に改革のメスが入る。
世界レスリング連合(UWW)が20年東京五輪に向けて男女各6階級を刷新し、女子ではリオで五輪4連覇を達成した伊調馨(32)の58キロ級などが廃止されるという。
男子はフリー、グレコローマン両スタイルの階級区分を統一(60、70、80、90、100、130)。女子は48キロ級を残し、53、58、63、69、75キロ級はそれぞれ54、60、66、72、78キロ級となる。
UWWは今夏の総会で新階級を決定し、来年から適用する方針だ。
男女とも重量化され、日本勢の男子は厳しい戦いを強いられそうだが、階級変更の影響は、むしろ女子の方が大きい。
リオでの58キロ級で頂点に立った伊調は、東京で60キロ級に出場する可能性もあるが、そもそも体重は58キロに満たない。増量して60キロ級にエントリーするよりも、減量して54キロ級で出場した方がパフォーマンスは発揮しやすい。
新60キロ級には、リオ63キロ級金メダルの川井梨紗子(22)が移るとみられる。日本レスリング協会は東京五輪で全階級金メダルを目標に掲げており、世界ランキング1位で女子のエース格である川井を無理に上の階級へ変更させるのは得策ではない。