阪神フロントとも思惑一致 金本政権“5年は安泰”の根拠
実際、金本監督は集客面で大きく貢献している。16年度の球団の決算報告について坂井オーナーは先日、「単体として増収増益。試合数は昨年(1試合)減ったが、順調に増えている」と評価した。阪神は11年を最後に、1試合平均の観客動員が4万人を割り込み、人気低下を懸念する声が上がっていた。昨季は、4万994人で5年ぶりに4万人台を回復。今季も4万人超をキープし、この日は12球団で今季最多となる4万6351人を動員した。
真弓、和田と地味な監督が続いたこともあり、マスコミも金本監督に頼る部分は大きい。
関西の財界関係者が言う。
「坂井オーナーは、今年限りで親会社の阪急阪神ホールディングスの役員と阪神電鉄の代表取締役会長から退くが、タイガースのオーナー職だけは続投する。すでに、阪急サイドは阪神電鉄を06年に経営統合してから、阪神グループ会社の主導権を握っていて、最近ではいよいよ球団経営にも介入し始めたといわれている。しかし、阪神側はこれまで“聖域”とされてきたタイガースだけは、是が非でも死守したい。采配、能力はともかく、そういう意味でも自分たちが主導した、人気があって客が呼べる金本監督の長期政権を望んでいる」
ファンがソッポを向くまで、金本政権は続きそうだ。