観光気分のクラブ社長がエミレーツとの契約をブチ壊した
UAEのドバイに本社を構えるエミレーツ航空といえば、サッカー界屈指の高級ブランド。
スペインのレアル・マドリード、英プレミアのアーセナル、フランスのパリSG、セリエAのミランなどユニホームの胸にロゴが入っている。
「たとえばアーセナルでは06年にスタジアムの命名権を年間1億5000万円で契約。本拠地球場はエミレーツ・スタジアムと呼ばれている。それから胸スポンサー契約などが加わった。14年に見直しを行い、胸スポンサー料だけで5年総額225億円。命名権は28年まで延長された。金額もさることながら、エミレーツのスポンサードを受けるということは、由緒正しき強豪クラブとして認知されたことに他ならず、世界中のクラブにとってエミレーツは垂涎の的です」(放送関係者)
その強大ブランドがJリーグのあるクラブに白羽の矢を立て、スタジアム命名権と胸スポンサーなど巨額の契約話が進められたが、そのクラブの社長の不手際で水泡に帰したともっぱら。前出の放送関係者が続ける。
「代理店Jが奔走して交渉が進み、エミレーツ本社からビジネスクラスのチケット2枚が送られていた。サッカー事情に詳しい人が『このチケットは使わないように。足元を見られます。あくまで正規の値段で購入。監督とGMが赴くべき』とアドバイス。ところが大口のスポンサー話に舞い上がったクラブ社長が『そのチケットを使って妻と一緒に行きたい』と言い出し、観光気分でドバイに向かった。結局、監督もGMもいないことにエミレーツ側は不信感を抱き、夢のようなスポンサー話は立ち消えた」
何ともお粗末な顛末である……。