日本のプロは本場リンクスの戦い方を理解していない
「下手にラフに入れるよりバンカーのほうがいい」
日本ではよくそういわれる。
日本のフェアウエーバンカーは浅いので、アゴの近くでなければ150ヤード以上の距離があってもグリーンを狙うことができる。ラフと違ってバンカーはボールのライがよければバックスピンがかかるので止まる球を打つことができるから「バンカーのほうがいい」というのだ。
ところが、英国のリンクスはフェアウエーバンカーもみんなタコツボのような狭くて深いポットバンカーなので出すだけ。
今年、全英女子オープンが行われたロイヤルリザム&セントアンズGCには174個のバンカーがあるという。これでも200以上あったのを減らしたというのだ。
リンクスのコースにはどうしてこんなに深いバンカーがあるのか? コース内には大きな樹木がないので、ラフとバンカーで戦略性を高めるしかないからだ。
かつて、セントアンドルーズ・オールドコースで行われた全英オープンを取材に行ったとき、試合の後、2日間残ってオールドコースをプレーしたことがある。