復帰後初の実戦形式も…大谷に危惧される「器用貧乏」不安
故障以前の投手成績は9試合に先発して4勝1敗、防御率3.10。普通の先発としては合格点も、サイ・ヤング賞候補のデグロム(メッツ)やセール(レッドソックス)はいまだ防御率1点台。超一流の投手と比べると1ランクも2ランクも落ちるし、なによりシーズンを通じて先発ローテを守れる保証がない。中4日どころか、1週間に1回の登板すらこなせなかったからだ。
指先にマメができやすい体質のうえ、右肘の不安もつきまとう。靱帯の部分断裂はトミー・ジョン手術をしない限り完治しない。
「大谷は走攻守すべての能力が高いだけに、高いレベルのプレーを求められますが、最大の武器は投打ともある程度の成績を残せるところにあるのではないでしょうか」とは前出の友成氏。
要するに大谷は、打つだけ、投げるだけではメジャーで超一流にはなれない。その代わり、どちらもかなりのレベルでこなすことができるということだ。
プロ1年目のキャンプで大谷を見た日本ハムの首脳陣のひとりは、「投げることも打つことも走ることも、かなりのレベルでこなすが、どこかひとつが飛び抜けているわけではない。ひょっとしたら器用貧乏かもしれない」と漏らしたことがある。つまり投打とも中途半端に終わってしまうのではないかと危惧したのだ。