アジア大会決勝は韓国と 東京五輪に生き残るU21選手の名前
相手ボールをMF渡辺皓太(19=東京ヴェルディ)が鋭いスライディングで奪った後、スクッと立ち上がって相手ゴール前にパスを送った。
これに好反応した上田が、GKのポジションを確認しながら右上隅を狙い、右足インサイドでシュート。ボールはクロスバーに当たってゴールに吸い込まれた。残り時間は、身長189センチDF立田悠悟(20=清水)を中心とした守備陣が粘り強く守り、見事なクリーンシートである。
■「下馬評を覆す決勝進出は評価するが」
「森保五輪代表は決勝トーナメント進出後、試合ごとに攻守のバランスが良化し、下馬評を覆す決勝進出は十分に評価してもいいでしょう。ただし選手個々の評価に関して言えば、合格点を出せる選手は少ない」と元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏が続ける。
「たとえば1トップFW前田、2列目のシャドーの左サイドでプレーするMF岩崎、右サイドのFW旗手の3人が攻撃を担当しているが、いずれも持ち味を発揮してUAE守備陣を脅かしたとはいえず、2020年東京五輪代表の主軸を任せられるイメージは湧いてこない。UAE戦で大会2ゴール目を決めた上田はJクラブ所属選手ではないが、ゴールの枠内にボールを蹴り入れるセンスがあり、大事な局面でゴールを決める勝負強さも持っている。面白い存在と言えるでしょう。DF陣では立田、UAE戦は出場停止の身長186センチの仙台・板倉滉(21)がA代表でどんなプレーを見せてくれるのか、非常に興味深い存在です」