貴乃花の異常な対人関係 判断基準は「敵か味方か」のみ
欠勤を続けていた今年3月場所に初めて出勤した5日目は、自身の後援者と一緒に役員室に入ろうとした。当然、後援者は門前払い。理事を4期も務めながら、執行部に無断で部外者を入れようとした行為に、親方衆も呆れていたほどだ。
■「何かあると話さなくなる」
一方、「敵」と見定めるや、あからさまに敵意をむき出しにする。ときに罵倒するが、「無視」という手段を取ることが多い。
執行部とは最後まで口もきかなかった。執行部も貴乃花を煙たく思っていたものの、少なくとも対話の意思や用意があったのは事実。それを貴乃花はことごとくはねつけた。自身の退職、弟子の部屋転属という重要事項でさえも、代理人を通じた書面のやりとりしか行っていない。
日馬富士暴行事件以降の言動は、貴乃花の性格を顕著に物語っている。宿舎まで直接謝罪に訪れた師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と本人を完全に無視。2人が目の前にいたのを知りながら車を発進させ、赤っ恥をかかせた。執行部とも直接連絡を取ろうとはせず、八角理事長(元横綱北勝海)からの電話をも再三無視。貴乃花が「自分に連絡をするときはファクスで」と指示したのは、「口もききたくない」という気持ちの表れだろう。なにせ、危機管理部長の鏡山親方(元関脇多賀竜)が書類を持参して貴乃花部屋を訪れた際も、堂々と居留守を使っていたくらいだ。