“小さな巨人”イ・ダヨンは260ヤード飛ばすパワーヒッター
今年は23試合に出場して、全て予選通過という安定度が高い評価を受けている。優勝1回、2位2回、トップ10入りは9回と同期のなかでも安定した強さが目立っている。
デビュー直後の16年は賞金ランク44位。17年は24位。そして今年は7位と順調に実績を積み上げている。
11月末に行われた韓国版リコーカップに相当する「王中の王」戦(非公式戦)にも出場枠10人に飛び込み、見事優勝した。
●イップス克服
17、18年と2年連続優勝を遂げて、通算2勝をマーク。平均ストローク70.66(7位)、パーオン率9位とショット力が安定している。スポンサーは米ツアーで戦うユ・ソヨンや、韓国女子ツアーで「小悪魔ゴルファー」と呼ばれるヤン・スジンと同じ医薬品メーカー(メディヒル社)で毛並みの良さを証明している。
昨年はドライバーイップスに悩み、スイングするたびに不安感を抱いた時期もあった。しかし試合に帯同した父親が、「やればできる(ハルス・イッタ)。心配するな」と励ましの言葉をかけてくれたことが大きな力となり、イップスの克服につながったと告白している。
彼女の武器は豪快なスイングと正確なアイアンショットであり、いずれ日本女子プロの強力なライバルとして頭角を現してくるはずだ。
(ジャーナリスト・太刀川正樹)