メキシコ戦3-0の原動力 小柄な湘南コンビにより一層注目
U-20W杯(ポーランド)参戦中の若き日本代表戦士たち。16強入りを左右すると言われたのが、26日のメキシコ戦だった。初戦でイタリアに黒星を喫した中南米の強豪は、エースFWライネス(ベティス=スペイン)を主戦場の右MFではなく、中央に置くという秘策を講じてきた。想定外のアプローチに首尾よく対応したのが、ボランチのMF斉藤未月と左SBの鈴木冬一の湘南コンビ。今季J1で活躍する2人の冷静沈着な守備が日本の勝ち点3奪取の原動力となった。
「日本人の選手ではなかなかいないタイプ。止めるのは相当難しくなる」と鈴木が警戒していた18歳のライネスは身長167センチの小柄なテクニシャン。昨夏移籍したベティスで12試合出場。同クラブで前半戦8戦出場の乾貴士(現アラベスMF)を上回る働きを見せた。 そのエース封じが日本の生命線だった。
当初は左SB鈴木が徹底マークすると見られたが、ライネスが陣取ったのはまさかのトップ下。主将MF斉藤が見る形になったものの、開始直後は捕まえ切れずに苦しんだ。それでも10分足らずで修正。組織的かつ強固な守りを形成する。 中でも斉藤は絶対的な統率力でチームメートをけん引。激しい寄せで自由を奪うシーンも随所に見せ、3ー0完勝の原動力となった。