現役時代に得意だった右45度からのシュートの極意を伝授
上田は、軸足も体もゴールに正対するような体勢で右足を振った。上半身は、ほぼ直立だった。
もし私が、あの地点に立っていたら――。
まずはGKの立ち位置を確認し、(今回の局面では)右側のニアサイドが狭かったので左のサイドネットを狙う。その方向に軸足を向けてグッと踏ん張ったら、上半身は逆方向のやや右側に向けて右足を振りかぶる。
そして狙ったコースに上半身を戻していくイメージで力強く振り抜く。
その時、上半身は直立させたり、踏ん反り返ってはいけない。踏み込みを深くして上半身をやや前傾させ、ボールが浮き上がるのを抑えるのだ。
早大時代、その右45度のところでパスを蹴ってもらい、前にボールを出してシュートという練習を飽きることなく繰り返した。シュートは(ニアの)右ポストとGKの間にドカンと蹴り込んでいくか、左サイドネットに向けてピシッと突き刺すか、GKやDFの位置を見て瞬時に判断する。
枠内シュートを打つのに大事なのは<コントロール>だ。次に軸足の位置や体の向きなど<体全体のバランス>である。