やっぱりフィニッシュの精度は日本サッカーの永遠の課題
大詰めを迎えているFIFA女子ワールドカップ・フランス大会。筆者もヴァランシエンヌ(イングランドvsカメルーン)、パリ(スウェーデンvsカナダ)に赴き、ノックアウトステージ1回戦の2試合を取材した。
取材日程は、カードが決定する前から確定していた。どうしてヴァランシエンヌを選んだのか? なでしこジャパン(日本代表)vsチャバーゲーウ(タイ女子代表の愛称/タイ語で雌象の意味)の<アジア対決>が見られると信じて疑わなかったからである。
この身勝手なビッグマッチ実現の条件は、極めて厳しいものだったのだが、両国共にグループステージ最終戦まで望みを繋いでくれた。しかしカードは前記の通り、難しいとは分かっていながらも答えが出ると悔しいもの。人生は思い通りにならないから楽しいのだと自らに強く言い聞かせた。
『勝ち上がって来たものが集うノックアウトステージに外れカードなど存在しない!』
これが筆者の信条だ。そしてこの試合も、良くも悪くも飽きさせない対決となった。
イングランドvsカメルーンは、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定がより混沌とさせる。レフェリーセットは中国、北朝鮮、韓国の“極東”連合だ。試合を上手にさばけずに<現代の産物>であるVARの利用頻度過多となり、余計に複雑な空気にしてしまった感は否めない。判定に納得のいかないカメルーンは、仕事を放棄してしまい兼ねない態度を露わにしていたのだが、彼女達も新ルールを理解していないのでは? とも想像され兼ねないシーンが幾度か。