豪州ファンの必需品は「ビニールワラビー」と「マチルダ」
■スワッグマン
陽気で真っ黄色でワラビーを担いでいる代表ファンが、ここぞという場面で歌うのが「ワルツィング・マチルダ」という歌だ。歌詞の内容は次のような感じである。
【陽気なスワッグマンが池のほとりで野宿をした。そこへ羊がやってきて、男は羊を捕まえて袋に詰め込んだ。牧場主と警官が男を問い詰めた。男は捕まってたまるか!と池に飛び込んで逃げた】
スワッグマンとは、流れ者のカウボーイのこと。彼らはいつも大きなズダ袋を持ち歩いていた。
この袋こそがスワッグ(swag)である。スワッグはかばんであるとともに寝る時は枕やクッションになったり、簡易ベッドの代わりにもなった。そのスワッグを男たちは「マチルダ」と呼び習わしていたのである。
星空の下、酒の一杯でも入ると、時に男たちは自分のスワッグ相手にダンスをしたのだという。なかなかいい風景ではないか。仲間の冷やかし声と笑い声が聞こえてくるようだ。 =つづく