米球界を襲う新型コロナ 試合数減でマイナー選手が大打撃
新型コロナウイルス感染拡大によるシーズンの開幕延期・中断が、米プロアスリートの懐を直撃しそうだ。
ドナルド・トランプ大統領は13日(日本時間14日)、国家非常事態を宣言。大リーグの契約では、米政府が非常事態を解除するまでは、ロブ・マンフレッド・コミッショナーの判断で、選手への給与支払いを一時的に停止できる、との条項が盛り込まれている。米メディアによれば、大リーグ開幕は早くて5月。メジャーリーガーの給料が一時的に滞る可能性もあったが、マンフレッド・コミッショナーは「その考えはない」と否定。多くの選手が開幕延期で収入が不安定になる球場の従業員への寄付を申し出ていることもあり、「選手のサラリーをカットすることはない」としている。
開幕が先送りされ、試合数は大幅に削減されるかもしれない。そうなれば、ツインズ・前田健太(31)のように、登板試合数などに応じた出来高払い契約を結ぶ選手の実入りに影響しかねないとはいえ、メジャー契約の選手の基本給は保障された格好だ。
その一方で、深刻な打撃を受けるのは米プロスポーツの下部組織でプレーするマイナー選手たちだろう。大リーグのマイナー選手はシーズン中のみ、月給が支給され、3Aの平均年俸は約150万円に過ぎない。月給制だから試合数が減れば、「手取り」はさらに少なくなる。