【特別版】オランダ遠征直前辞退 DF長友佑都が期するもの
こうして長友は名門クラブの一員となり、代表活動の再開を迎えた。が、オランダ遠征の合宿直前に予期せぬ体調不良で入院。10月のカメルーン、コートジボワール戦を棒に振った。
その間、代役筆頭の安西幸輝(ポルティモネンセ)は爪痕を残せず、2戦目に担当した中山雄太(ズウォレ)は好印象を残したものの、本職はボランチやCBである。長友の必要性が再認識されたと言っていい。
2020年の代表戦に出場しておらず、遠藤の152試合到達までのハードルは一段と上がったが、どんな困難が生じても諦めないのが、この男の強さ。34歳になった今も「まだサッカーをしていない自分の子供の世代が『長友、いたな!』って思うくらい記憶に残る選手にならないといけない」と貪欲に泥臭く高みを目指し続けている。
自身のことを「コミュニケーションの世界大会があったら優勝できる」と言い切るほどの表現力に加え、統率力と闘争心を兼ね備えた長友は森保ジャパンに不可欠なピースだ。17日の仏1部ボルドー戦はベンチ入りにとどまったが、11月の代表活動までにコンディションを整え、円熟味溢れる一挙手一投足を再び披露してほしいものだ。