阪神“上っ面”コーチ人事「バント」「分析」担当新設の失笑
とはいえ、新しい肩書なんて付けなくとも、バントは普段からコーチが指導するものだし、分析はスコアラーや担当コーチが毎日やっている。当たり前に取り組んでいることに対して、なぜ取って付けたような肩書をつくったのか。球界OBが言う。
「阪神は本来、メスを入れるべきだった守備、走塁部門のコーチを留任させた。ただ単に留任させては、ファンの反発を買う。肩書を付けることで、来年はより力を入れてやりますよ、とファンにアピールしたいのでしょう。ただ、これはあくまで表向きの理由。来季が契約最終年の矢野監督は、あと1年で退任する可能性がある。1年間しか身分を保証できない以上、新しいコーチを呼びたくとも呼びづらい。しかも、今季限りで退団する福留、能見といった実績と経験のある功労者にコーチの打診すらしなかったように、矢野監督がやりやすいコーチで固めたといわれています」
昨季と今季の2年間で首脳陣の指導力のなさがハッキリしたにもかかわらず、思うように身動きが取れなかった側面もあるというわけだ。こんな浅はかな人事で課題が解決するほど、甘くないはずだが……。