パ盗塁王ソフトB周東佑京 「走ればセーフ」鬼脚の秘密
「僕が今まで見てきた選手の中で、一番速い」
こう話すのは、昨年ソフトバンクで三軍の外野守備走塁コーチを務めていた飯田哲也氏だ。
飯田氏も1992年、ヤクルトで盗塁王のタイトルを獲得。先輩の目には周東の足はどう映っているのか。
「ソフトバンクが終盤にロッテとのV争いを制したのも、1番に定着した周東の力が大きい。彼は『絶対に走ってくる』と相手に警戒されている場面で、確実に盗塁を成功させる。トップスピードに乗るのも早く、極端な話、投手が足を上げた瞬間にスタートを切れれば、それが150キロの直球でもセーフです。僕は現役時代、配球を読んだりカウントを計算して走っていましたが、周東にそれは必要ない。あとはスタートが遅れたと思った瞬間、ストップできる判断力を磨けば、成功率は増すでしょう」
昨季は打率.196ながら、代走を中心に25盗塁をマークした。スタメンに定着した今季は.270と打率が大幅にアップ。走る機会が格段に増えたことで、56度試みて50回成功。.893という驚異の成功率を誇る。