日本ゴルフ界にもはびこる「ジェンダーギャップ」の数々
また霞ケ関CCを推奨した日本ゴルフ協会(JGA)は、会長をはじめ理事の大半が全国の名門コースからの出身者で占められている。その中には女性を正会員として受け入れていないコースもある。
ゴルフ場に女性正会員が不在でも、ダイバーシティーに何も感じない鈍感な連中がゴルフ界の重鎮であり、だから霞ケ関CCが五輪会場に決まった時に誰も異論を唱えなかった。これが日本のエスタブリッシュメントで構成するゴルフ団体の実態である。
ちなみにゴルフ場クラブハウスは男性ゴルファー中心のつくりになっており、ロッカールーム、浴室、トイレなど女性ゴルファーは狭いところで不便を強いられているケースが多い。それも問題なのだ。
海外でも男女差別はあるが、いち早く解消に向けて取り組んでいる。
メジャーの全米オープンや全米プロを主催する全米ゴルフ協会(USGA)や全米プロゴルフ協会(PGA・オブ・アメリカ)は、「人種や性別などの差別をしないコース」を開催基準に掲げる。
またテニスは全米オープン、全豪オープン、ウィンブルドン、全仏オープンとグランドスラム4大会は男女とも賞金は同額。先の全豪オープンでメジャー4勝目を挙げた大坂なおみの活躍で身近になったテニスは、すでに賞金は男女平等が当たり前なのだ。