“2日天下”に終わった欧州スーパーリーグ構想の深層<上>
ペレス会長らは、ESL構想をちらつかせて武器にし、UEFA(欧州サッカー連盟)との交渉で4大リーグの欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場枠を拡大してきたという経緯がある。
そして「3度目の正直」として今回の正式発表となったが、新型コロナウィルスの影響で無観客試合が続き、収入が激減したことと無関係ではないだろう。
これまでもレアルのペレス会長、ユベントスのアンドレア・アニエリ会長、ACミランのシルビオ・ベルルスコーニ現名誉会長らは、このESL構想にこだわってきた。
もちろん目的はビッグマネーを獲得することだが、それとは別の一面もあるような気がしてならない。そんなエピソードを紹介したいと思う。
話は20年前に遡る。
「週刊サッカーダイジェスト」を辞め、サッカー月刊誌「カルチョ2002」の編集長に就任した2001年のことだ。この年、城彰二が横浜Mからバジャドリードにローン移籍して2シーズン目を迎えた。