ドイツがイングランドに完敗…頑迷監督レーブが監督人生の晩節を汚す
欧州選手権(ユーロ)ラウンド16で実現したイングランドとドイツの大一番(日本時間30日午前1時開始)は、イングランドが2-0のスコアで完勝した。
優勝候補のドイツが見せ場なく敗退したのは、「頑迷な指揮官レーブが間違った選手起用と采配に終始したことが原因です」と評論家の鈴木良平氏(元独1部ビーレフェルトヘッドコーチ)が続ける。
「レーブ監督は、国内外から批判を浴びても意に介さず、3DFもしくは5DFの消極的システムにこだわり、攻撃は3トップに任せっきりとなった。ピッチ中央で持ち味を存分に発揮できるMFキミッヒを右サイドで使ったのも大きな間違い。2006年ドイツW杯後からドイツ代表を率いて輝かしい実績を残してきたが、18年ロシアW杯はグループリーグで敗退。今回はベスト8に進めなかった。素晴らしい指導者人生だったのに晩節を汚してしまった」
ベスト8が出揃う「優勝候補はイングランド」
同30日午前4時開始のスウェーデン対ウクライナは1-1の同点で延長にもつれ、終了間際にゴールを決めたウクライナが勝ち上がった。
これでベスト8が出揃い、準々決勝は同7月3日にイタリア対ベルギーとスペイン対スイスが、翌4日にデンマーク対チェコとウクライナ対イングランドが行われる。
「優勝候補にイングランドを挙げたい。ドイツ戦でも感じましたが、攻守のバランスが良いので大崩れすることなく、どのチームを相手にしても安定感のある戦いができるチームです。攻撃面ではドイツ戦でゴールを決めたFWスターリング、FWケインが好調を維持しているのが大きい。守ってはDF同士の連係が取れており、守備的MFとのコンビネーションも良好です。グループリーグ3試合に続いてドイツ戦も無失点で切り抜けた。このままイングランドが勝ち上がっていく公算大と予想します」(鈴木氏)
ちなみにイングランド対ドイツは、ロンドン北西部にある「ウェンブリースタジアム」で行われた。サッカーの聖地と呼ばれるスタジアムでイングランドが、ドイツに勝ったのは1975年以来のこと。上昇機運に乗って突っ走るか――。