永久シード権もつ元女王・不動裕理が語った 女子プロゴルフに“隔世の感”

公開日: 更新日:

 稲見萌寧(22)が2位に9打差をつけての圧勝で幕を閉じた先週の伊藤園女子ゴルフ。ツアー通算50勝で永久シード権をもつ不動裕理(45)は37位だった。2日目、渋野日向子(23)と同組で回り、こんな印象を持ったという。

「第1打であのあたりという感じではなく、点で狙うスタイル。渋野さんに限らず、最近の若手はアグレッシブに攻めるプレーが際立っている。私は保険をかけ、どちらかといえば安全第一が多い」

 最近のピン位置については「かなり端に切られて難しいですが、そうやって攻めていくからバーディーも取れると思う」といった。

不動が今20歳なら稲見といい勝負?

 このコメントを聞いたツアー関係者は、こんな「解説」をしてくれた。

「不動さんが6年連続賞金女王になったのは2000年が最初。当時より用具は進化し、多くの選手は5番アイアンを抜いて、160ヤード以上は高弾道のユーティリティーやショートウッドでピンを狙う。ピン位置は昔にくらべれば確かに難しい。先週の大会も初日なのに左右から5ヤード以内に切られたホールが11もあった。協会が海外で戦える選手を育てようという狙いから、難しい位置に切るようになったのです。ホール距離も20年前より伸びたし、カットラインのスコアも高くなっている。でも、技術がある不動さんが今20歳なら、稲見さんといい勝負ができますよ(笑い)」

 不動は20歳前後の選手が活躍していることについては「19、20、21歳で賞金女王争いを演じる選手がいる。でも、その年齢でたとえ活躍できなかったとしても、ツアー生活は長い。焦らずやってほしい」といったが、前出の関係者は「それは難しい」とこう話す。

「今は試合数が多く、賞金も高い。次から次に力のある若手が出てくるから、みんな『若いうちに稼いで、30歳でおしまい』と考えているんじゃないですか。実際、30歳以上でバリバリ活躍している選手はほんの一握り。国内21勝で15、16年の賞金女王だったイ・ボミ(33)でさえ、今季はシード落ちしたほどですから」

 ちなみに、不動が最後に賞金女王になった05年は29歳だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇