PGAツアー優勝賞金2億円超えはナゼ? 大きく開いた日米差、国内メジャーは5分の1程度
日本開催のPGAツアー「ZOZO選手権」に勝った松山英樹が手にした賞金は179万1000ドル。円安の為替相場では、2億円を超えるビッグマネーだ。その前週に開催された日本オープンは、国内メジャーであり男子大会では最高の優勝賞金4200万円。5倍近い開きがある。
ナショナルオープンといえば国を代表する権威ある試合であるのに対して、ZOZO選手権はPGAツアー年間スケジュールの1試合にすぎない。
PGAツアーの優勝賞金は賞金総額の18%。日本ツアーは同20%だが、金額ベースになるとスケールの違いがよくわかる。
今から30年以上も昔の話だが、かつて急激な円高が進み日本ツアーの総賞金額が米ツアーのそれを上回ったことがある。PGAツアーのトッププロが、国内大会に招待されてよく来日した。
それがいつの間にか、賞金額が大きく開いてしまい、ビッグネームが来日しなくなった。なぜか? その最大の理由は、米国テレビ局が支払う放映権料にある。
タイガー・ウッズがデビューした当時、米ツアーに入るテレビ放映権料は年間8000万ドルとみられた。それがウッズの活躍で10年前には2億8000万ドルに上がり、今では4億ドルに到達。さらに2022年から30年までの9年契約では年間7億ドルに跳ね上がると伝えられている。