日本シリーズ名物「難関18番」に賞金王も苦戦するワケ…2日目までバーディーわずか1人
【ゴルフ日本シリーズJTカップ】第2日
前週に国内男子ゴルフの賞金王に決まった中島啓太(23)が、日本シリーズ2日目も通算11アンダーで首位を守ったが、今年も今大会は最終日に18番でドラマが生まれるかもしれない。
会場の東京よみうりCCは18番(パー3)が名物。227ヤードの打ち下ろしは、風がなければ4番か5番アイアン、ユーティリティなどを使う。
奥行34ヤードのグリーンは奥から手前に傾斜がきつく、奥目に乗ってもコロコロ転がり出したボールは加速してグリーンの外へ出てしまうことも珍しくない。昨年は賞金王の比嘉一貴(28)が、グリーン手前からのアプローチをピン上1.3メートルに寄せるも、パーパットがカップに蹴られ、3メートルも転がり、ダブルボギーとなった。今年は2日目まで18番のバーディーは初日の米澤蓮(24)ただひとりだ。
最終日のピン位置は今年も右手前。おそらく手前10ヤード、右5ヤードぐらいにカップが切られるだろう。
「18番グリーンは奥目に乗せても傾斜で戻り、グリーンの外へ転がり出てしまうこともある。グリーン奥からのアプローチは絶対に寄らないと言っても過言ではない。ピンが右手前なら花道に外しても上りのアプローチが打てる。昨年の谷原は最終日、グリーンの手前に刻むと決めていた。12ヤードのアプローチはピンを2メートルオーバーしたのはミスだったが、難しい下りのパーパットを沈めて優勝した。カップをおそらく6、7メートルは転がったはずです。18番は第1打をピンの手前に打つのが鉄則です。ピンの左から打つパッティングも大きくスライスするので難しい。ピンの左右と上からのパットは1メートル以内でも緊張を強いられるというか、プロでもビビりながら打つことになる」(ツアー関係者)
今大会は、昨年の優勝者、今季国内ツアー優勝者、前週の大会終了時の賞金ランキング上位20位までの選手など、30人しか出場していない。名物の難関ホールの攻め方で、本当の実力がわかるというものだ。