アジア杯でカタールを再訪し絶句…W杯の公約「スタジアム縮小&設備寄付」は真っ赤なウソだった!
ちなみにスタジアム974も解体されただけで、その後は何もされていなかった。W杯中にやっていたあれは、パフォーマンスに過ぎなかったんだね。
カタールは「カーボンニュートラルなW杯」を公約に掲げていたけど、砂嵐が舞うこの国で、これらのスタジアムをピカピカに保つには、電力と水を大量に必要とする。この約束も結局は反故にされたってわけだ。
W杯で味を占めたカタールは、今後もスポーツの国際大会招致をもくろんでいる。36年のオリンピックにも名乗りを上げているし、25年から参加チーム数が格段に増えるクラブW杯も魅力的なターゲットだ。
つまり、ほとんど使われない巨大スタジアム(4万人規模のスタジアムは、今回のアジアカップまでほとんど使われなかった)は今後も莫大なエネルギーを消費しながら、維持されていくことになりそうだ。
▽翻訳=利根川晶子(とねがわ・あきこ) 埼玉県出身。通訳・翻訳家。82年W杯を制したイタリア代表のMFタルデッリの雄叫びに魅せられ、89年からローマ在住。90年イタリアW杯を目の当たりにしながらセリアAに傾倒した。サッカー関連記事の取材・執筆、サッカー番組やイベントで翻訳・通訳を手がける。「カカから日本のサッカー少年へ73のメッセージ」「ゴールこそ、すべて スキラッチ自伝」「ザッケローニ 新たなる挑戦」など著書・訳書多数。
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