アジア杯でカタールを再訪し絶句…W杯の公約「スタジアム縮小&設備寄付」は真っ赤なウソだった!
ボンジーア! みなさんお久しぶり! ブラジルのリカルドです。今ボクはアジアカップの取材でカタールに来ているよ!
それにしても、こんなに早くまたカタールに戻ってくるなんて思ってもみなかったよ。カタールは相変わらず暑いし、ホテルも相変わらず高い。
ところで、みなさんはカタールが2022年W杯のために鳴り物入りで造ったスタジアムを覚えているかな? カタールの伝統文化をモチーフにした、冷房付きの豪華なものだ。これらのスタジアムのもう一つの売りは、「大会後に解体もしくは縮小し、世界の貧しい国に設備や資材を寄付する」ってことだった。そりゃそうだよね。人口250万の国に巨大スタジアムはいくつもいらない。コンテナを集めて造ったスタジアム974なんかは、大会中にさっそく解体が始まって世界の注目を集めたよね。
■開会式で花火が終わるとスタンドはガラガラに
だが──約1年後、アジアカップのために再びこの地を訪れると、これらは全て健在だったんだ。スタジアムの縮小も寄付の約束も守られちゃいなかった。カタールは「アジアカップを開催するから」と言い訳をするかもしれないけど、アジアカップに4万人以上も入るスタジアムはいくつもいらない。前回のUAE大会で観客が1万人を超えたのは、51試合中わずか24試合。実際に今回も開幕戦こそ8万2000人が入ったけど、招待券をもらった人たちは開会式の花火を見に来ただけ。その証拠に、後半になると多くの観客は帰ってしまい、スタジアムはガラガラになったんだ。カタール人はサッカーに興味がないし、W杯に比べれば、やってくるサポーターの数は格段に少ない。他の試合はここまでのところ、平均1万人ってところだ。