新大関・琴ノ若と師匠父子には賜杯獲得という悲願が…「鬼の居ぬ間」が最大のチャンス
「大関の名に恥じぬよう、感謝の気持ちを持って相撲道に精進してまいります」
新大関・琴ノ若(26)が昇進の口上を述べた。
31日に行われた大関昇進伝達式。3月場所は現在のしこ名のまま、父にして師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)が果たせなかった「大関・琴ノ若」で出場し、5月場所からは祖父の53代横綱「琴桜」に改名するという。
この父子の悲願はもうひとつある。それが父が手にすることの出来なかった賜杯だ。
もちろん、横綱を目指す上でも優勝は絶対条件。その最大のチャンスが新大関のお披露目となる、次の3月場所だ。
「琴ノ若にとって最大の壁が横綱照ノ富士。1月場所は本割と優勝決定戦で2回も負け、対戦成績は琴ノ若の0勝6敗。決定戦も含めれば7敗です。さらに照ノ富士には優勝インタビューで『もっと鍛えて次の番付を目指して欲しい』とエールまで送られたように、力量差は明白です。そんな横綱だが、満身創痍のため、疲労は来場所までに回復しないはず。つまり、3月場所は横綱不在がほぼ確実です」(角界OB)