日本ハム栗山CBOが二刀流高校生のドラフト指名を示唆した本当の理由は《ソフトバンクけん制》か
みずほペイペイドームでCSファイナルステージ初戦が行われた16日のことだ。
同日、都内でスカウト会議を行った日本ハムの栗山英樹CBO(チーフベースボールオフィサー)は福岡入り後、こう言った。
「二刀流選手も含めて作らなきゃいけないというのもある。何でオレが福岡にいるのかも含めていろいろ考えなきゃいけない」
福岡にはプロ注目の二刀流選手がいる。福岡大大濠高3年の柴田獅子(れお)投手(187センチ、87キロ、右投げ左打ち)だ。甲子園経験はないものの、投げては150キロ、打っては高校通算19本塁打という二刀流選手の1位指名を示唆したのだ。栗山CBOがあえてメディアに柴田の名前をにおわせたのはなぜか。
「ソフトバンクをけん制したのですよ」と、日本ハムOBがこう続ける。
「日本ハムの1位候補リストの中に関大の左腕・金丸夢斗や明大の遊撃手・宗山塁と並んで柴田の名前があるのは事実です。ただ、地元のソフトバンクが単独指名を狙って柴田を1位で入札する可能性が出てきた。戦力に余裕があるだけに、他球団との競合が必至な金丸や宗山らの即戦力にこだわる必要はないし、地元の金の卵を育てた方が得策とソロバンを弾いているらしいとね。日本ハムはまだ、柴田を1位指名すると正式に決めたわけではないが、先手を打って二刀流の名前を示唆した。ソフトバンクに対して、単独指名はさせないぞという意思表示ですよ」