ハワイのソニーオープンで思い出す 藤田寛之さんと1カ月の「ぜいたく合宿」で覚えた猛烈ホームシック
国内のツアープロはこの時期、スイングを改造したり、クラブを替えたり、筋トレに多くの時間を割いたりして新しいシーズンに備えます。
プロキャディーが開幕を意識して何かやっているという話は聞きませんが、体が資本ですから、日頃からケアは欠かせません。僕は愛車のキャンピングカーが「ホテル」代わりなので、トーナメント会場近くの温泉や銭湯に入って車中に戻り、ハンディーマッサージ機で全身の筋肉を揉みほぐします。
筋トレ好きのキャディーはシーズン中も24時間営業のジムを探して鍛えています。ジムで顔見知りの男子プロと「バッタリ」というケースも珍しくないそうですが、今は女子プロだって大会期間中も走ったり筋トレをやっていますからね。
前にも触れましたが、今のキャディーは1人のプロと専属契約する者はほとんどいません。ゴルフ場から出れば別行動です。僕は1998年から15年間も藤田寛之さんの専属キャディーだったので、シーズンオフも行動をともにする年がありました。
藤田さんが初めて米ツアーに出場したのは2002年のソニーオープン(ハワイ・ワイアラエCC)。23位でフィニッシュし、試合後はそのままホノルルに滞在し、予定通りの長期合宿です。僕は日本を発つ前、初めて訪れるハワイに約1カ月もいることが楽しみで楽しみでテンションが上がりっぱなし。初めてディズニーランドに行く前の子供みたいでした。