柏原明日架ちゃんの予選会で「押しかけキャディー」をやった顛末

女子ツアーは前週の大会で来季のシード選手が決まりました。メルセデスランク50位までに食い込めず、1回目のリランキングまでの出場資格も獲得できなかった56位以下の選手は、来週行われるファイナルクォリファイングトーナメント(QT)で出場権を取りに行きます。
「賞金稼ぎ」を生業とするプロゴルファーにとって、ファイナルQTは、まさに生きるか、死ぬかの大一番。ここで最大限サポートして結果につなげることができるかどうかが、「本物のプロキャディー」というのが僕の信念。1年間の「最終テスト」という考えは変わらず、今でもできるだけバッグを担ぐようにしています。
そのファイナルQTで忘れられないのが2014年です。柏原明日架ちゃんが同年7月のプロテストに一発合格。アマチュア時代はナショナルチームに在籍し、数々の輝かしい成績を残した逸材ですから、近いうちにツアーで活躍することは間違いない。有望株が羽ばたく前に見たいという思いもありました。
会場は自宅から近い葛城GC宇刈C。前年まで専属キャディーを務めた藤田(寛之)さんのホームコースですから、各ホールの隅々まで知り尽くしていると言っても過言ではありません。練習日に会場へ行き、明日架ちゃんを見つけるなり「僕にバッグを担がせてほしい」と言ったもんだからビックリされましたね。
明日架ちゃんは「OK」してくれましたが、初日からゴルファー泣かせの強風が吹き荒れ8オーバー。近年、これだけ崩れたことはなかったはずです。2日目からはどうにか平常心でプレーしてもらおうと、1打目や2打目の狙いどころなど、いろんな助言をしたと思いますが、翌日も風はやまず80と崩れ、通算16オーバーは90位前後。普通の選手ならここで終わり。あとはガタガタ落ちていくだけです。でも、明日架ちゃんは3日目に落ち着きを取り戻し1アンダーで回り60位前後へ浮上。この日のアンダーパーは102人中わずか13人でした。
結局、風は最終日まで吹き続け、通算
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