米女子ツアー新人に予選落ちは許されない…日に日に強まる5月と8月「リシャッフル」の重圧
【ファウンダーズカップ】第2日
開幕2戦目でツアーデビューしたのが山下美夢有(23)、岩井明愛、千怜姉妹(22)の3人。最終予選会から今季の出場権を得た馬場咲希(19)と、同予選会9位で今季の出場優先順位を上げたツアー2年目の吉田優利(24)もそうだ。
「最終予選会組」には、例年5月と8月の2回、出場優先順位の見直し(リシャッフル)がある。
その時点でポイントランキング80位以内に入っていれば、2回目の見直しまでの出場優先順位が大きくジャンプアップする。つまり、出場できる試合が増えるのだ。
今年は1回目の見直しが第11戦「ブラックデザート選手権」(5月1日開幕)の後だが、3月20日開幕予定だった第6戦のファーヒルズ朴セリ選手権が中止になったことで、ルーキーたちがポイントを稼げる試合が1つ減ったから痛い。
ツアー関係者が言う。
「岩井姉妹は所属先が主催する次戦の『ホンダLPGAタイランド』に出場するが、推薦選手は優勝する以外、ポイントは付与されない。翌週のHSBC世界選手権は出場枠が66人と少なく、新人では世界ランク上位の山下しか出場できない。岩井姉妹に限れば、今週の試合を含めてリシャッフルまで6~7試合しかなく、すべての試合に出場できるとは限らない。昨年は吉田が2回のリシャッフルをいずれも突破できず、16試合の出場にとどまり、ポイントランク102位。シード入りを逃した。新人はできる限りシーズン序盤に上位でポイントを稼いでおきたい。精神的に楽にならなければ思い切ったプレーができなくなりますから。実力があっても、リシャッフルの重圧は大きい」