「ミヒャエル・エンデが教えてくれたこと」池内紀、小林エリカ、子安美知子ほか著
出版社の社長が出版に難色を示したという「モモ」や、精神的に追い込まれ「命がけだった」という「はてしない物語」の執筆の舞台裏などを紹介しながら、その波乱の人生を詳細にたどる。
その他、作品の解説はもちろん、現代社会への多くの示唆に満ちた発言なども紹介。さらに、モモの未収録挿画などの自筆画や、多彩な執筆陣がその作品世界を語るエッセー、ゆかりの地のガイドなど、立体構成で往年のファンはもちろん未読の人にもお薦めの充実本。
(新潮社 1600円)