「ほんの数行」和田誠著

公開日: 更新日:

 イラストレーターとして、装丁家として多くの本とかかわってきた著者が、1000冊を超える装丁した本の中から100冊を選び、心に残った数行を紹介しながらその本にまつわる思い出を語った一冊。収録されている本は、エッセー集から翻訳本、対談本、ドキュメンタリー、自伝、パソコンのガイドブック、青春小説、子育て本、懸賞や公募に対する選評を集めた本、インタビュー集、日記、アンソロジー、伝記、戯曲集、コラム集、落語本、人生相談に至るまで、多岐にわたる。

 たとえば、星新一のショートショート本の場合、意外な落ちがイラストによってネタバレしないように気を付けていた話など、装丁家ならではの視点から語られる話が面白い。また抜き出した数行からは、もう亡くなってしまった赤塚不二夫寺山修司などの著者の人となりが伝わってくる。紹介されている本はバラエティーに富んでいるので、本好きなら思わぬ掘り出し物を見つけられること請け合いだ。

(七つ森書館 2000円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 5

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  1. 6

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ

  2. 7

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  3. 8

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  4. 9

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  5. 10

    芳根京子も2クール連続主演だが…「波うららかに、めおと日和」高橋努も“岡部ママ”でビッグウエーブ到来!