「一九四四年の大震災-東海道本線、生死の境」西村京太郎著
浜名湖岸に立つ雑居ビルの3階「フジタ浜名湖地震津波研究所」から出火。研究所を一人で守り続けてきた武が焼死体で見つかる。妻の美里は、あることを告発するための覚悟の焼身自殺だと直感する。
武は何を告発しようとしたのか。美里は夫が自宅に残した古い資料を調べ始める。研究所は、東海地方で起きた過去の地震や津波について調べるために武の祖父・徳之助が太平洋戦争中に設立。徳之助は、警察や特高の迫害に負けず、息子の健太郎と大地震の発生と津波、さらに誘発地震の危険性を説いて歩いていた。そんな中、1944年12月7日、東海地方で大地震が発生する。
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