「新築マンションは9割が欠陥」船津欣弘氏
昨年10月に発覚したパークシティLaLa横浜の傾斜騒動。当初は8本の杭が地盤に届いていないことが発覚し、その後の調査でもさまざまな施工データ改ざんが見つかった。
「ニュースを見たとき、絶対に基礎部分に何かある、杭だけじゃない、配筋(鉄筋を組むこと)もおかしいのではないか、と思いました。事実、次から次に問題が出てきて、最終的には全棟建て替えでしたからね。正直な話、『またか』なんですよ。いつまで経っても建築業界は変わらない。ならば、こっちも全部書いてやろうと思ったんです」
著者は建設現場における工事検査、品質管理補助業務、既存建物に対する建物調査などを行う、総合検査株式会社の代表取締役。これまでも、数多くのマンションを検査した実績がある。
「最初は『欠陥マンションを買う人買わない人』というタイトルだったんですけどね(笑い)。過激なタイトルになりましたが、嘘や誇張を言っているわけではありません。不備や手抜きなどを入れると、ほぼ10割といっても過言ではない。検査で何も引っかからなかったマンションは見たことがありません」