「働き方という病」江上剛著
サラリーマンには会社の不正に加担させられることもある。オリンパスが不正なM&Aに手を染めたとき、外国人社長が不正に加担した日本人役員に「あなたは何のために働いているのか」と詰問すると、役員は「Kさん(社長の名)のためです」と答えて社長を唖然とさせた。与えられた仕事だから拒否できず、不正に加担するというケースは多いが、自分は何のために働いているのかと立ち止まって考えるべきだ。著者は支店に異動させられたとき、自分を煙たがる人間が多い本部より支店のほうが伸び伸びと働けると思った。
かつて広報部長として第一勧銀総会屋事件を収拾した著者による働き方指南の書。(徳間書店 1200円+税)