「脳人間の告白」高嶋哲夫著

公開日: 更新日:

 婚約者の秋子を乗せて帰宅中、本郷の車は事故に巻き込まれ大破。瀕死の重傷を負った本郷は、勤務する大学病院に搬送され同僚らによって手術が行われる。

 10日後、暗闇の中で覚醒した本郷は、親友の長谷川と同期の谷崎が会話する声を聞く。2人に話しかけようとするが声が出ない。やがて2人の会話から、彼らが自分の葬式から戻ってきたことを知る。事故の日、救命を断念した谷崎らが、ダメージを受けていなかった本郷の脳を取り出し、生前、本郷が研究開発を進めていた脳の生命維持装置につないだのだ。会話は振動によって脳に伝わっているようだ。ある日、本郷が絶望の日々を送る研究室に刑事が現れる。

 人間にとって死とは何かを問う衝撃の長編。

(河出書房新社 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出