<28>年輩の男女がバスから降りて来た
秋の入り口の東京は、日中の最高気温が二十度ちょっとで、過ごしやすい日が続いていた。
その日、資料や本で雑然とした夕刊紙の自分の席で、別件の取材記事をパソコンで書いていた山岸の携帯電話に高校の同級生で、看護師をやっている女性から連絡が入った。
この一ヶ月間、生活保…
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