<36>認知症で息子の顔もわからない
原田みさき医師は山岸良介の次の診察日を決めると、さらさらとA五判サイズの予約票にボールペンを走らせ、日取りや検査項目を記入する。
その姿を見ながら山岸は、こうすれば固定客ができるよと、知り合いの開業医にアドバイスされたのかなあと思う。
「はい、お疲れ様でした」
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