「死亡通知書 暗黒者」周浩暉著 稲村文吾訳
2002年10月、省都A市の刑事・鄭(ジョン)が殺された。鄭は、市公安局(警察署)で尊敬を集める伝説的刑事だった。鄭の上司で捜査を指揮する大隊長の韓(ハン)は、遺体の発見者が所轄外の龍州の刑事隊長・羅(ルオ)と聞き眉をひそめる。羅は18年前の事件の件で鄭に会いに来たという。
18年前、公安局の幹部、そして警察学校の学生が立て続けに殺害される事件が発生。鄭は内密に行われた専従捜査班のメンバーだったという。エウメニデスと名乗る犯人は、ネットで殺すべき相手を募り、予告殺人を繰り返していた。事件で恋人を失った羅の元に18年ぶりにエウメニデスから手紙が届いたという。韓をリーダーに再び専従捜査班が編成される。
ベストセラーを記録した中国ミステリー。
(早川書房 1800円+税)