「ジョン・レノン」レスリー・アン・ジョーンズ著 岩木貴子訳
ビートルズが崩壊したのは、ビートルズが限界に挑戦して過去を超えるバンドだったからだ。そしてビートルズは「ビートルズ」としてのジョン・レノンを窒息させた。バンドとして引退するのはミュージシャンが生き延びるためには避けられない。だが、ジョンにとって、それは生死に関わることだった。
燃え尽きて混乱していたとき、ジョンは彼の傲慢さをなんとも思わない人物と出会った。ジョンとは違う文化の出身で、自分とは違う見方で世界をとらえるその女性と、ジョンは恋に落ちた。救世主を必要としていたジョンにとって、ヨーコはグルだったのではないか。
音楽の世界に衝撃を与えたジョン・レノンの内面に迫る伝記。
(YAMAHA 3080円)